私は婚活事業を運営しており、結婚相談所、婚活パーティー、各種婚活イベントなど携わってきましたが、「人の欠点」ばかりが目についてしまう、という人たちがいます。
反対に、粗探しが趣味のような人と出会ってしまい、嫌な気持ちになった、という経験がある人もいるかもしれません。
今日はついつい人の粗探しをしてしまう人、人の欠点ばかりを見て評価を下してしまう人の心理や対処法について書いてみます。
人の欠点が許せないのは、評価を【絶対】のものと考えているから
私たちは、常に「評価」にさらされてきました。
親、学校、受験、就職、会社での業績……
婚活業界も、ある意味で評価にさらされるような世界です。
こうした評価社会のなかで生きていると、評価によって、
しかも、自分ではない他者からの評価によって、自分の価値が決まるように思えてしまいます。
しかし、「評価」って”本当に”絶対的なものなのでしょうか?
というのも、婚活業界にいると、人の評価基準ほど、不安定なものはないと思うからです。
例えば、「年収を重視」する女性もいれば、「年収をそれほど重視しない」女性もいます。
ルックスをすごく重視する人もいれば、異性のルックスにそれほどこだわりがない、という人もいます。
年収を重視する女性の中にも、「600万くらいあればいいな」という女性もいれば、「1000万円以上ないと絶対に嫌!」という女性もいます。
見た目の好みもさまざまです。ある人にとって、すごくタイプの外見だからといって、別の人にとってもタイプの外見とは限らない。
人の価値観って、その人の育ってきた環境や価値観、そのときの状況などの複数の要素によって、かなり強いフィルターがかかっていて、絶対的なものなどないのです。
しかし、評価社会に生きていると、そうしたことを忘れてしまいます。
そして、誰かを評価したり、評価されたりして傷ついています。
他者の粗探しばかりしている人というのは、評価が「絶対的なもの」だと思っているので、
人からの評価に合わせて、自分自身も常に努力してきたのだと思います(中には自分は努力せず…という人もいるけど)。
だからこそ、評価基準に当てはまってない人、評価に合わせて行動していない人に対して厳しく、批判的な目で見てしまうのです。
例えば、すごくマジメに生きてきたとします。
親からもマジメに生きることが大切だと言われ、自分でも「それが絶対に正しい」と思って生きてきた、ガマンしてきた、頑張ってきた…、という人が
不真面目に見える人を見ると、「正しくない」ことをしているように見えてしまうのです。
「ふ~ん、そういう考え方もあるのね」と柔軟な受け止め方ができれば問題ないのですが、
「間違ったことをしている!」というフィルターが強くかかっているほど、不真面目に見える人が許せなくなってしまいます。
そして、攻撃的な態度に出たり、あるいは「チャラい」「中身がない」といったレッテルを貼ることで、カテゴライズしたりします。
評価で人を判断する人ほど、人から「すごい!」「かっこいい」と言われることに価値があると思っています。「ダサい」と言われることや、人からどう思われるかを気にしているのです。
でも、その「かっこいい」や「すごい」って、実はすごく不安定な要素です。
評価なんて、相手や場所によって変わります。
場合によっては、相手の気分や状況といった、自分ではコントロール不可能な要素によっても判断されているのです。
だから、そもそも、そういった言葉や評価に振り回されている時点で【自分の軸】で判断できていないのです。
粗探しばかりしてしまう人に出会ったなら、その人こそ、他人の目を気にして、常に消耗している人です。
だから、運悪く、そういう人に出会ってしまったとしても、必要以上に気にしないことです。
自分が粗探しばかりしてしまうというのなら、評価を基準に生きることが染みついてしまっているのかもしれません。
評価は不安定な要素。自分の価値は自分で決めるべきです。
評価とは、個人的かつ主観的で一時的なもの。
そう考えると、評価に振り回されて縮こまっているのがバカバカしいと思えませんか?
他人の欠点が気になるのは、自分を認めていないから
評価が気になる人ほど、評価に合わせて自分を調整しながら生きています。
自分を調整しなければいけないとはつまり、「自分は完璧でない」と思っているということです。
「人の欠点が気になる」と言う人ほど、自分に対する評価も低い傾向にあります。自責の意識が強いのです。
「自分が常に足りない」と思って過ごしているから、他者も足りない部分に対しては、変えるよう努力するべきだと思っています。
評価に合わせて生きることを放棄すると、おのずと相手の欠点も気にならなくなります。
「絶対的な基準などないのだから、相手には相手の基準があるのだろう」と、物事をもう少しおおらかに見ることができるからです。
そもそも、欠点だと判断する基準さえも、主観的かつ個人的なものでは、ありませんか?
それを「絶対のもの」「正しいもの」として、自分や人に押しつけることはやめましょう。
人の欠点も自分の欠点も許す方法は、常に「現時点」を肯定すること
この世に永遠などありません。自分も他者も周囲の環境も常に変わっていきます。
だからこそ、「絶対」など、私はないと思うのです。
評価によって他者を苦しめず、自分をも苦しめない方法は、常に「現時点」を肯定することだと思います。
今できることを最大限にやっている、と自分を認めましょう。
足りない部分があったとしても、今の自分を常に肯定して生きると、自分にも他者にも優しくなれます。
自分も相手も、現時点で完璧ではないかもしれないけれど、それでも成長を続けている。
今日は敵でも明日はわからない。評価だけで人を判断している人は、評価に苦しめられてきた人。
今の自分でも十分に価値があるのだから、自分の価値は、他者の一時的な評価などでは揺らがない。
そう思えたときに、他人の評価に振り回されない自分になるのです。
評価されることが怖い…という方へのメッセージ
もしかしたら、婚活をしている人の中には、傷つくようなラベル貼りをされたり、減点方式で他者を評価する人と出会ったりして、つらい経験をした人もいるのかもしれません。
でも、それは、あくまで相手の個人的な「主観」。あなたの価値そのものに傷がつくことはありません。
ありのままの自分を受け入れ、輝かせる努力をしているとき、必ずそんな自分を受け入れ、好きになってくれる人が現れます。
揺らぐことのない価値は、他者の評価ではなく、自分自身で創り上げていくもの。
婚活を頑張る皆さんを今日も応援しています!