「相手の些細な言動にイライラしてしまう」

そんなお悩みをいただいたので、今回は些細な事でイライラしてしまう人が心がけるといいことについて書いてみたいと思います。

また、常にイライラしている人が周りにいる場合の対処法についても書いてみました。

イライラは困った状況に置かれたときのサイン

私は水島広子先生の本が大好きで、このブログでもよく取り上げているのですが、水島先生いわく、イライラは「自分が困った状況に置かれている」ことを知らせてくれるサインだそうです。

『つい、「気にしすぎ」てしまう人へ: こころの荷物をそっと降ろす本』(水島広子著、王様文庫)

たとえば、その典型が「思い通りにいかないとき」

・交通機関の乱れで、予定通りに目的地に着かない

・静かに過ごしたいのに、ガチャガチャと物音を立てられる

・仕事が遅く、指示したことを守れない後輩

これらは「本当は○○したいのに!」という自分の思いが満たされず、しかも、それを自分ではどうしようもできないからイライラしてしまうのです。

つい、「気にしすぎ」てしまう人へ』では、このイライラに対して以下のような対処法が書いてあります。

①困った状況にいる自分を受け入れてあげること
②被害者役から下りること
③現実と争わないこと

私自身の事例も混ぜながら、解説していきたいと思います。

① 困った状況にいる自分を受け入れてあげること

「イライラするのは困った状況に置かれた時」ということを理解したなら、まずは「自分は困った状況にいるんだね」と受け止めてあげることが大切だそうです。

たとえば私自身、自分を振り返ってみると、夫に対してイライラしてしまう時って

「私は○○してほしいのに、どうして理解してくれないの!?」という時だった。

でもそれを「イライラしてしまう自分が悪いんだ」とか「自分の心が狭いんだ」と自己否定に向けず、

「私は○○してほしかったんだよね。困ってたんだよね」

と自分の中で受け止めてあげると、冷静さを取り戻すことができる。

マイナスな感情は無理に押し込めず、自分に対して「つらかったね」とまずは声をかけてあげる。

イライラが湧き上がってきた時には、自分の感情や状況を受け止めてあげることが第一歩だそうです。

②被害者役から下りること

「被害者ぶらない」ということは、イライラに限らず、幸せに生きるためにもすごく大切なことだと思っています。

被害者でいる限り、私たちはずっと不幸なままなんです。

「自分の感情をいつまでも相手に支配されたくない」と思うなら、「○○された」という被害者意識を捨てることです。

落ち込んだ時の気持ちの切り替え方に通じるものがあると思いますが、

物事を人のせいにすると、いつまで経っても「あいつのせいで」となってしまい、なかなか気持ちを切り替えられないんですよね。

気持ちを切り替えるためにも、怒りを捨てるためにも、自分の中でマイナスの感情を受け止めたあとは、被害者の役から下りることです。

③現実と争わないこと

『つい、気にしすぎてしまう人』では

「どうしてこんなことが起こるの?」
「こんなの間違っている」

といったように現実と争っても勝ち目がない、と述べられています。

さらに、著者の水島先生はこれを「綱引き」にたとえています。

現実相手に「どうして?」と綱を引っ張っても現実はビクともしないし、自分でイライラを生み出すようなものなのです。

これは、まさにそのとおりで、コントロールできない現実に対してモヤモヤをぶつけても、ネガティブな感情が増えていくだけ。

皆さんもネガティブな負のループにハマる時って大抵、どうにもならないことに対して「どうして?」とグルグル問いかけている時ではないでしょうか?

現実は現実のままに受け止める。

婚活でも「相手を変えることはできないから、相手のことはありのまま受け止めよう」と話をすることがありますが、

変えられないものを無理に変えようとしないこと、現実を受け止めて、それ以上「どうして?」と無意味な問いかけをしないことはとても大切です。

他責で生きると人にイライラする

これは本に書いてあるわけではなく、私の個人的な対処法ですが、

私はイライラしてしまうのを「相手のせい」にはせず、自分側の問題と受け止めるようにしています。

人にイライラする時って

・自分のルールが通用しない

・嫉妬(自分がしたくてもできないことを相手がやっている)

・「○○すべき」というフィルターで物事を見ている

のいずれかなんですよね。

「被害者役から下りる」という考えと似ているかもしれませんが、

「相手が悪い」と思っていると、イライラって止まらなくなりますし、自分の基準に当てはまらないものすべてに対してイライラしてしまうことになります。

相手は相手のルールで生きている。

基本的にはそれを受け入れることです。そして、自分のルールを押しつけて、あたかも自分が被害を被ったかのように騒がないことです。

相手は相手、自分は自分。

どうしても相手のルールが自分に合わないのであれば、距離を置けばいいだけの話。

すべては自分次第。

という視点で生きていると、「人にイライラさせられる」ということがなくなるはずです。

常にイライラしている人への対処法

イライラは「困った状況に置かれた時」のサイン、ということを知ってから、私はイライラしている人に対しての見方も変わりました。

たとえば、うちのマンションの下の階の老夫婦は、有名なクレーマー夫婦です。

我が家も2回くらい怒鳴りこまれたことがあります。

共用の廊下の足音も気にくわない、

駐輪場で住人が自転車を出し入れする時の物音も気にくわないようで、

管理会社の人も随分と手を焼いているご夫妻のようです。

私自身、昔は「なんて面倒くさい人たちなのだろう」と思っていましたが、

このご夫妻なりに困った状況に置かれていて、思い通りにならず、それゆえ常にイライラしているんだと思うと、前よりも寛容な目で相手を見ることができるようになりました。

一方的に自分が文句を言われている被害者になってしまうと、相手をうとましく思ったり、イライラしてしまったりするものですが、

「思い通りにならなくてイライラしてるのね。困ったちゃんなのね」

と相手の状況を受け止め、冷静に距離を置くことで、イライラしがちな相手とも上手な心の距離を保てるようになりました。

些細なことでイライラしてしまう人が心がけるべきこと

というわけで今回は以上となります。

ぜひ参考にしていただけると幸いです。