昨日、夫とケンカになりました。
ケンカの理由は、本当にしょうもないことです。
私が寝室として使っている部屋の隣は、夫の仕事部屋なのですが、この部屋の扉が引き戸で、開け閉めをするたびにガラガラと音を立てるのです。
私は普段から眠りが浅く、ちょっとした物音で目が覚めてしまう体質で、これまでに何度も、夫がこの引き戸を開け閉めする音で目が覚めていました。
昨日の私は疲れていて、夫より先に寝たかったので、「先に寝るね」ということを告げました。
そして「引き戸の開け閉めで目が覚めてしまうから、引き戸は開けたまま作業してくれないか?」と頼みました。
しかし、夫は「寒いからイヤだ」とひと言。
私は、それにカチンと来て、「そうですか、私が目が覚めようが、あなたには関係ないものね!」とキレ気味に言いました。
ここから私の怒りは急激に増幅していきました。ここ最近、積もっていた小さな不満まで次々と思い出され、彼に対するイラだちが止まりませんでした。
そんな私の様子を見て、普段は冷静で優しい夫も「なんで、そんなにキレるんだ。いい加減にしてくれ!」と言い出し始め、その場の空気は最悪。
さて今回は、私が昨日のケンカから学んだことと、上手な仲直りの方法について書いてみようと思います。
日常のケンカの原因や発端は、ごく些細なこと
「くだらないことでケンカしてるな~」と思ったかもしれません。
あとから冷静になって、2人とも「お互い大人げなかったね、ごめんね」ときちんと伝え合いましたが、ケンカの理由の大半って、本当にしょうもないことです。
ただ、間違いなく言えるのは、ケンカするときの原因って「疲れ」です。
疲れていると相手を思いやる余裕がなくなって、ついつい言葉がとげとげしくなりがち。
どちらか一方が疲れているだけなら、もう片方が余裕を持って相手に接してあげられるのですが、2人とも疲れていたり、余裕がないと、お互いに「相手が悪い」と思ってしまいます。
ましてや家族なので、なおさら「甘え」が出てしまうのかもしれません。
私も夫も最近は疲れていました。互いに仕事などでさまざまなストレスを抱えていて、体力的にも気持ち的にも余裕がありませんでした。
私は夫のことを「なんて心の狭いヤツなんだ! 上着を着たり、エアコンの温度を調整したり、ちょっとくらい協力してくれればいいのに」と思って腹を立てていました。
夫も夫で、いつもいつも、私の眠りに気を遣わなければいけないことにうんざりしていたのでしょう。
女性はケンカの最中に、他のことまで思い出す
それで、私、気づいたのですが、私が夫に対して「怒っている」ときって、
過去の出来事や、積もっていた不満も一緒にセットになって、噴き出していたのです。
昨日の場合、きっかけとなったのは、夫が私の頼み事に応じてくれなかったことですが、
私はそのことだけに怒っていたのではありませんでした。
夫の発言をきっかけに、ここ最近の不満(どれも小さなコト)がドバッとあふれ出してきて、怒りが止まらなくなったのです。
しかし当然、夫にその思考プロセスはわかりません。
だから、「どうしてそんなに怒るんだ? 過剰反応もいい加減にしろ!」となるわけです。
私は、女性の怒りって「複合的」なのではないかと思います。要するに1つのことだけが原因ではないということ。
いくつかの不満が複数に絡み合っている場合が多い。そして、何かの拍子に、そうした不満が一気にドカーンと噴き出すのです。
女性がケンカのときに、過去の話を突然蒸し返すと言われるのは
「そういえば、あのときも…」といったように、感情と紐付けられて思い出が次々と蘇ってくるからです。
そして、話しながら、だんだんと感情がヒートアップしてきます。
私は怒りながらも、自分の反応が、ここ最近の夫に対する不満の積み重ねだということに気がつき、
「この件だけでなく、ここ最近の不満も積み重なっていた」ということを告げました。
上手に仲直りをする方法/相手の話を聞くこと、感謝と尊敬を伝えること
ケンカのときに男女がそれぞれ心がけるべきことは、
女性はヒステリーにならないこと、男性は女性の話にとにかく耳を傾けることです。
男性は女性が感情的に物をまくしたてることを嫌います。
女性は男性が自分の気持ちに理解を見せてくれないと、怒りを感じます。
私のイライラのボルテージはピークに達していましたが、わめいたり、感情的に言葉をぶつけたりすることはやめようと、できるだけ冷静になろうと自分に言い聞かせていました。
また、夫の尊敬するべき点の1つが、ケンカのときの対応です。
怒りモード全開の私をなだめ、「僕に対する不満があるなら、すべて言ってほしい」と言って、まず私の話に耳を傾けてくれるのです。
私が言いたいことを言っている間も、夫は反論せず、じっと、私の言葉を黙って受け止めてくれます。
もしケンカをしたときに、夫がすぐに無視をしたり、きつい言い方で反論してきたら、彼に対する悪い感情はますます膨れ上がって、私は暴走していたと思います。
しかし、感情のガス抜きをさせるかのように、夫はケンカのときに、まず「私の不満を聞く」という手段に出るのです。
これがもう、抜群に効果的なのです。
相手がきちんと自分の不満に耳を傾けてくれている、しかも反論もせず、黙って「うんうん、そうか」と言って話を聞いてくれる。
そうなると、急に「自分も悪かったな」とか「こんなにちゃんと話を聞いてくれて、やっぱり彼って優しいな」という感情が芽生えてくるのです。
今回も、彼に対する不満をきちんと言葉にして伝え、それを受け止めてもらえた途端、気持ちがスーッと穏やかになり、彼に感謝さえ芽生えてきました。
この記事を読んでいるのが男性であれば、ケンカをしたときには、女性の話に耳を傾け、受け止めることをとにかく意識してみてください。
相手の話をきちんと受け止めるだけの余裕が持てないなら、少し時間を置いてもいいかもしれません。
女性の場合は、冷静になり、「自分の話を聞いてほしい、一旦、気持ちを受け止めてほしい」ということを男性に伝えましょう。
そして話を最後まで聞いてもらえたときには、そのことに対して感謝を伝えましょう。
「話す」時間で大切にしたいことは
・感謝と尊敬はきちんと伝えること
・相手の立場もきちんと思いやること
です。
特に男性に対しては、相手のプライドを深く傷つけるような言葉は絶対に使ってはいけません。取り返しのつかないことになる可能性もあります。
また女性に対しては、「君を大切に思っている」ということが、伝わるように接することがポイントです。
ケンカしたときに、円満に解決する方法
そもそも忘れてはいけないことは「親しき仲にも礼儀あり」ということです。
親しさゆえの「甘え」がケンカになるのです。
どんなに親しい仲でも、相手に対する礼儀は忘れずにいるべきです。
ケンカを円満に解決する方法は
・感情で物を言わないこと
・話し合うこと
・終わったことは気持ちを切り替えること
・相手には相手の事情があることを理解し、許すこと
です。あと、自分に余裕がないとき、疲れているときは、なるべく1人の時間を作ることも大切ですね。
ちなみに、私は気持ちの切り替えが下手なタイプなので、我が家はケンカのあとは「おいしいご飯を食べに行く」を1つの儀式としています。
おいしいご飯を食べたら、あとはもうウジウジ言わない、水に流す。こう決めています。
このように、仲直りの儀式やルールを事前に決めておくのもいいかもしれません。
我が家は特にルール化しているわけではありませんが、ケンカになりそうなときは
自分の気持ちを冷静に伝える → 話を聞いてくれたことに対して感謝する → お互いに相手の事情を理解し「ごめんね」を伝える → ご飯に行く
というのが1つの習慣になっています。
ケンカは悪いことではない。大事なのは仲直りの方法
ケンカをすると、相手のことがより理解できます。そして自分の未熟さもわかります。
だからこそ、ケンカは決して悪いことではないと思います。
しかし、ケンカが関係を壊す決定的な「事件」になってはいけません。
ケンカは、お互いの関係をより良くするもの学びに変えていきましょう。