巷にあふれる女性向けの恋愛ノウハウの中には、「待つ」ことで男性の心が戻ってくる、「心をつかむ女性は待てる女だ!」みたいな理論があります。

日々、色々な方々の恋愛相談に乗っている私からすると、100%間違っているわけではないけれど、100%正しいわけでもないと思います。

恋愛や結婚生活で「待つ」だけの女性は、パートナーに対してストレスを感じて、結果的にあるとき耐えきれず爆発して、関係を壊してしまいます。

なぜなら、待つこと=ガマン になってしまっているからです。

だから、恋愛や夫婦関係を良好に長続きさせたいなら「待つ」クセはなくしたほうがいいです。

「待つ」の正しい解釈は、ガマンしない、自由を楽しむことではないかと思っています。

周りを見渡してみても、自由度が高いカップルほど、ストレスが少なく、個として相手を尊重することができています。

今回は、このことについて掘り下げてみたいと思います。

恋愛や結婚生活でガマンすることは、依存スパイラルの始まり!?

そもそも、私が「待つ」という言い方に疑問を感じるのは、そこに相手に対する「期待」「依存」が垣間見える場合があるからです。

期待や依存があると、相手が思い通りに動いてくれなかったときに、不満を感じ、ストレスを感じます。

相手の感情や反応によって自分の行動を決めていると、結果的に自分の感情をおろそかにして

Aさん
何がしたいかわからない
Bさん
どうしたいかわからない

といったように、自分で物事を選択していくことができなくなるのです。

「自分はどうしたいのか」という気持ちを大切にしていないと、次第に主体性が失われ、相手の感情を常にうかがって行動するようになります。

場合によっては、相手から頼まれたことに対しても「やらされている」「仕方なくやってあげている」という意識が生まれます。

こうなるとすでに、パートナーの一挙一動で、完全に自分の人生がコントロールされている状態です。

【依存心】は相手のエネルギーを奪う行為ですし、自分自身の自由も失われてしまいます。

思い当たることがあるなら、今日から自分の人生の主導権を自分に取り戻しましょう。

ガマンしがちな人は「義務感」にがんじがらめ。勝手な「義務」などいらない

パートナーとの関係にストレスを感じている人に話を聞くと、「○○しなくちゃいけない」というプレッシャーで、自分を苦しめていることが多いことがわかります。

理想の彼女、理想の妻、理想のカップル像というものがあって、そのとおりにできない自分やパートナーを責めてしまうのです。

例えば、私の実家では、母がいつも「父のご飯」を気にしていました。

外出をしても、父のご飯の時間に間に合うように帰ってきていたし、
どうしても間に合わないときには、事前に準備をして、レンジで温めれば良いだけの状態にしていました。

出かけるときも、母は常に父の食事を気にかけていたし、どんなときも、父がいるときには必ず、朝・昼・夜の3食を準備していました。

私は、それが当たりまえのことだと思っていて、自分も「そうしなければいけない」と思っていました。それが妻の務めだと。

しかし、自分が結婚したときに、日々の仕事に追われながら、朝・昼・夜の3食を毎日準備するということが、どれほど大変かを知りました。

そして、それができない自分は、結婚に【不適合】なのでは、こんな私と結婚した旦那は不幸なのではないか、とも悩みました。

せっかく準備したご飯を食べてくれないときには、腹が立ちました。
旦那が何気なく「おなかが空いた」と言うだけでも、「あ~、面倒くさいな」とイライラしました。

今、思うと「私が仕方なく、作ってやっている」という傲慢な思いでいたのです。

そして、私が料理をすることを彼も望んでいると勝手に思い込んでいたのです(よく考えると、旦那はそんなことしてほしいとひと言も言っていない)。

そんなわけで、私は不満だらけでした。そんな態度は彼にも伝わっていたと思います。

しかし、あるときふと、「不機嫌でイライラしてしまうくらいなら、作るのをやめたほうがよっぽどいいのではないか」と思ったのです。

そして、料理は作りたいときだけ作ることにしました。

その結果、どうなったか。

旦那に対してイライラしなくなったのです。帰りが遅いとか、飲んできたとかも、気にならない。

そして、イライラしない、寛容で明るい自分でいると、当然ながらケンカもしないし、夫婦仲もすごく良くなりました。

私たち夫婦は「自分の面倒は自分で見る」を徹底した結果、お互い、相手に多くを求めなくなりました。

それどころか、相手が何かをしてくれたときに、素直に心からの感謝を伝えられるようになりました。

たまに作ったほうがスペシャル感が出るのか、作った料理を旦那は毎回とても喜んで食べてくれるので、私も作りがいがあります。

私も彼が何かをやってくれることを「当たり前」だと思っていないので、彼のほうから自発的に何かをやってくれたときには、心から感謝できるようになりました。

そのガマンって本当に相手が望んでいるガマンなの?


思うに、ガマンしたあげく爆発し、自己破滅してしまう女性って、パートナーに多くを求めすぎてしまっている場合が多いのです。

なぜ多くを求めるかというと、「自分はガマンして、犠牲になっている」という意識があるので、どこかでその見返りを求めようとしているのです。

でも、そのガマンや犠牲って、本当に相手が望んでいることなのでしょうか?

「こうでなければいけない!」という画一的なルールを自分や相手に押しつけて、苦しんでいるだけではないでしょうか。

そんなルールや義務感にがんじがらめになって不幸になっているのなら、そんなもの今すぐ手放してしまいましょう。

「自分ばかりガマンしている」という被害意識を持ち、相手に期待を押しつけるような女性は、男性から見ても魅力的には映らないでしょう。

妻という役割から下りてみる。理想の彼女という役割を捨ててみる。

それだけでも、心が軽くなるはずです。

ガマンを生むのは、相手と「一心同体」という誤解?

パートナーと常に同じ思いを共有すること、2人で1つになることが「究極の愛」のように語られることがあります。

しかし、「パートナーと心を共有するべきだ」と考えている女性ほど、些細なすれ違いに苦しみがちです。

私自身は、一心同体であることが、理想のカップルのあり方だとは思いません。

むしろ、個を尊重し、対話を大切にしているカップルのほうが上手くいってるように思えます。

相手に「自分のことをわかってほしい」と期待して待つのはやめましょう。

個人的には「別の星の人種」だと思って接するくらいで、ちょうどいいと思っています。

相手が「自分と同じ」だと考えてしまうから、自分にとっての常識が通用しないとき、失望や怒りが生まれるのです。

しかし、相手は別の世界に暮らしていて、異なったルールに従って生きているのです。
だったら、それを最大限に尊重することです。

深い尊敬を寄せてくれる女性を男性は大事にします。

だからこそ、彼の愛を手にしたいのならば、自分と彼を切り離して考えることが大切です。

ガマンをやめて手放したとき、関係性が変わる

不思議なもので、女性が相手に期待して待っている間は、男性って変わりません。

ところが、いざ離れたり、待つのをやめた途端、態度を改めたり、追いかけてきたりします。

ポイントは、相手の存在を忘れるほど「自由」になることです。「手放す」のです。

相手を「基準」にするのではなく、自分らしく生きることを優先するのです。

ストレスを抱え、不満を抱えながら暮らすのであれば、同じ時間とエネルギーを自分の生活のクオリティーを高めることに使ったほうが有意義です。

余ったエネルギーで、家庭を明るく安らげる場所に変えるのです。

心をラクにして、相手に縛られることはもうやめて、自由になりましょう。

愛されるべきは、自立して、自分の人生を楽しんでいる女性です。

ガマンをしたところで愛されないのだから、待つのはやめるべき

結論、ガマンをしたところで、男の人の愛情が増えるわけではないのです。

それどころか、ガマンを積み重ねて、ネガティブな気持ちや不満でいっぱいになっていると、彼の心はますます離れていくばかりです。

だったら、相手に依存しない自分の人生を生きたほうがよくないですか?

待つのをやめると女性は幸せになります。結果的にパートナーのことも幸せにできます。

待ってばかり、ガマンしてばかりいた、という女性は自分の行動を見つめ直してみるといいかもしれません。

現在、私は恋愛やパートナーシップに関するさまざまなご相談に乗っています。

お力になれることがあれば、お気軽にお問い合わせください。