婚活をしていて、いろんな人と会っていると「好き」という感覚がわからなくなる時もあると思います。

私自身、結婚相談所に入会していて婚活していたことがあったため、気持ちはよくわかります。

婚活は「結婚を前提に」ゼロから少しずつ相手を知っていくため、最初から「この人、好き!」という感情があるわけではありません。

「婚活していても、トキメキもドキドキも感じられない。何も感じないような相手と結婚しても幸せになれるでしょうか?」

このような質問をいただくことも多いため、今回は「婚活に恋愛のようなトキメキやドキドキは必要なのか」という話をしたいと思います。

トキメキなしでも、省エネでいられる相手は結婚生活に向いている

過去の私は「トキメキがない関係なんてありえない」と思っていました。

でも、メラメラ燃え上がる代わりに冷めたり、フラれたりとアップダウンも激しく、精神的にも落ち着かない状態でした。

刺激的だけど、疲れるし、不安定。

ものすごくエネルギーを消耗していました。

そして、その不安定な状態に耐えられなくなった時、関係は脆くも崩れ去っていきました。

しかし一方で、夫といる時の私って「省エネモード」なんです。

彼の前では「〇〇しなきゃ」という変なプレッシャーがないし、精神的なアップダウンもなく、日々の生活の中で心を乱されたり、一緒にいて徒労感や疲労感を感じたりすることがないのです。

よく「結婚相手は自然体でいられる人がいい」と言われるし、私自身もそう思いますが、この”自然体”ってどういうことかというと、私の言葉で言えば「省エネ」でいられる相手だと思います(ムダなエネルギーを消費しないという意味)。

私自身、彼といる時に余計なエネルギーを使わないで済むから、仕事にだって専念できるし、常に心に余裕を持っていられるのだと思います。

長期的で安定した関係を築けるのは、自分が自分らしくいられる相手です。

生活の基盤であり、安心できる居場所を作れる相手は、刺激やドキドキをくれる相手よりも「居心地のよさ」を感じられる相手ではないでしょうか。

トキメキはいずれ薄れていく。居心地のよさは続いていく

私は恋愛と結婚の違いを以下のように考えています。

どんなに好き同士で結婚しても、いずれドキドキや刺激は消えていく。

私も過去に3年近く付き合った彼氏がいたけど、

彼には私、一目ぼれをして、本当に「ビビビ」と感じるものがあって付き合ったんです。

でも、2年も過ぎる頃には「ドキドキ感」というのは薄れていって、家族みたいな関係性に変わっていった。

トキメキからスタートした恋も、いずれは落ち着く時が来る。

この「落ち着き」って、”安心感”とか“居心地のよさ”に近い感覚だけど、これってトキメキスタートでなくても十分に感じられるんです。

なぜなら、私は今の夫に対して何か「ビビビ……」というものを感じていたわけではないから。

むしろそんなもの、まったく感じなかった。

でも、代わりに一緒にいても「疲れる」とか「違和感」がなかった。

ビビビ……はなくても、違和感はない。

もし、そんな感覚がある相手と出会えたら、その感覚は大切にしてください。

価値観が合う相手よりも、価値観を許し合える結婚相手を選ぼう

夫婦になって一緒に生活すると、様々な違いや問題に直面することがあります。

一緒に暮らし始めてわかったことなのですが、夫と私は金銭感覚も、味覚も、生活スタイルも真逆です。

それでも互いの価値観を認めているし「そういう考え方もあるのね」と相手を肯定したうえで、問題に直面した時には、どうしたらいいかを話し合っています。

結婚生活で大事なのは、互いの価値観を許し合えること。話し合える関係性であること。

どんなに好き同士で、情熱的な関係性であっても、どちらか一方が耐え続けるだけの関係性や「相手の○○が許せない」という思いを抱えて暮らしていくのはしんどいと思います。

自分の意志を曲げない者同士が結婚すると、衝突した時に収集がつかなくなるだろうし、

人によって「これだけは絶対に嫌!」というポイントもあると思います。

そうした面も含めて、許し合えるか。共に生活をしていけるか。婚活で見るべきはそのような部分です。

この答えに「イエス」と答えられるなら大丈夫。

きっといい家庭を築いていけます。

はじめから「好き」はなくても大丈夫

「好き」という感情は育っていくものです。

私にとっては夫がそうでした。

実を言うと、はじめから「好き!」という強い感情があったわけではないのです。

彼は単なる友人の1人でした。

でも、とても優しくて仕事熱心で、告白された時に、私をすごく思ってくれているのが伝わってきて

「こんな人と付き合ったら、幸せかもな」

という思いでお付き合いを始めました。

実際に一緒にいるようになってから、彼の良さをどんどん知っていって、彼の器の大きさや人間性に心から惚れました。

そして彼に対する愛情は、時間の経過と共に深くなっています。

出会った当初より、付き合ってた時より、私は今がいちばん夫の事が好きです。

そして彼と結婚して本当によかったといつも思っています。

だから、最初からトキメキがなくても愛情は育っていくし、温かい家庭は育てていけるものだと思っています。

ドキドキやトキメキにこだわりすぎると、ステキな出会いを見落としてしまうかもしれません。

だから私は「トキメキやドキドキ、ビビビという直感は結婚に不要」だと、あえて言います。

恋愛は時に冷静さを欠くものです。しかし、婚活であれば「幸せで温かい家庭を築けるかどうか」というフラットな視点で相手を見ることができます。

・自分が自分らしくいられる
・違いを許せる
・相手の人間性を尊敬できる
・話し合いができる

こうしたポイントを満たしているのであれば、二人次第で愛情を育てていくことは十分に可能です。

私がそうだから自信を持って言えますが、育てていく「愛」も楽しいですよ。

婚活を頑張る皆さんを心から応援しています。