
「お見合いやデートで会話が続かないんです」
結婚相談所を運営している私は時折、そのような相談を会員さんから受けることがあります。
「会話が苦手」「人見知り」といったことで悩んでいる方も多くいらっしゃると思いますが、
そのような方こそ、ちょっとした会話のテクニックは学んでおくといいと思います。
ほんの少し話しただけでも「なんだか好感が持てるな」と思う人、あなたの周りにもいると思います。
「また会いたい」と言ってもらえる人の会話は何が違うのでしょうか?
今回は、人から好感を持たれ、「また会いたい」と言ってもらえる会話術について書きました。
つまらないと思われる会話の要因は?
「会話が面白くない」と言われている人って、話の内容そのものが「つまらない」と思われているわけではないんです。
コミュニケーションで重視されるのは言葉ではなく、表情や声のトーンなどの非言語情報が90パーセント以上の割合であることが、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンの実験によっても判明しています。
例を挙げると、以下のようなことが積み重なると「なんだかつまらない人だな」と思われる可能性が高いです。
・リアクションがない
・笑顔がない
・テンションが低い
・どこか上の空
・質問をしない
でも、これらって意識して変えていくことができますよね。決してものすごく難しいことではありません。
いつもより声のトーンを明るく、ハキハキと、そして笑顔で話すだけ。
プラスして、リアクションを大きくすることを意識してみたり、質問を投げかけたりすることも意識してみましょう。
これだけでも「なんだかつまらない人」からは、脱却することができます。
緊張しがちな人は、事前にイメージトレーニングをしておくのが非常に有効です。
質問の投げ方については、後ほどまとめますね!
相手の心をつかめるかどうかは会話の序盤で決まる!
「はじめまして」の後には、適度な「自己開示」が有効です。
自己開示はカウンセリングやコーチングでプロが使っているテクニックでもあります。
会話の序盤で有効なのは、軽い失敗談や「何それ!?」と相手が思わず言いたくなってしまうような話題。
たとえば、私であれば単に「結婚相談所を運営しています」だけではなく、
飲みの場などでは「モテを研究するのが仕事で趣味です」と言ったほうが、興味を持ってくれます。
また「強面に見えるけれど小動物が好き」「大人しそうって言われるけれど、超アクティブ」といったギャップを活用するのもいいかもしれませんね。
自己開示は、相手の警戒心を解き、距離を詰めるスピードを早めてくれます。
ぜひ活用してみてください。
会話が続かないのは目的を持たずに質問してるから!?
単に目的もなく質問を投げかけても、インタビューのような問いかけになってしまいます。
大事なのは「何のために」その質問を投げかけるのか、自分の中で目的を持ってみることです。
・相手の人柄を知るため
・相手との距離を縮めるため
・相手の普段の生活スタイルを知るため
目的もなく、ただただ天気の話やニュースの話題を投げかけても、単なる上っ面の会話で終わってしまいます。
その質問によって相手の「何」を引き出したいのか?
意識してみるだけでも、質問の質は変わるはずです。
さまざまな話題を振ってみて、相手が楽しそうな話題を深掘りする
会話は「広げる」と「深める」の2種類があります。
1つの話題から、別の話題に話を切り変えるのが「広げる」
1つの話題を「それでそれで?」と掘り下げていくのが「深める」会話です。
例を挙げるなら、
「昼はパスタを食べました」と相手が話したときに
「パスタと言えば、イタリアンですが、イタリアンはお好きですか?」
と、「パスタ」→「イタリアン」へと話を広げる質問が「広げる」会話、
「何のパスタを食べましたか? お味はいかがでしたか?」
と、その話について深掘りしていく質問が「深める」会話です。
実は人が心地良いと感じるのは「深める」会話のほう。
なので、基本的には会話は「それでそれで?」と深める方向に進めていきましょう。
ここでのポイントは、相手が「楽しそう」「嬉しそう」に話す話題を掘り下げること。
話題を広げつつ、相手の喜ぶポイントを見つけたら、その話題をどんどん掘り下げてみましょう。
次の質問が思い浮かばず、会話が続かない
話題を広げたいけれど、質問が思い浮かばない、という人もいるかもしれません。
そんな方に意識してほしいのは2点です。
①相手の話をリアルにイメージしながら聞く
②連想ゲーム
1つ目の相手の話をイメージしながら聞く、というのは「えっ、それだけ?」と思われるかもしれませんが、非常に有効です。
たとえば相手が「昼に焼きそばを食べました」という話をしたとします。
その場面をリアルに思い浮かべようとしたら、
・誰かと一緒に食べたのだろうか?
・家で自分で作ったのか?それとも店で?
・具材は何が入っていたのだろうか?
という疑問が自然と沸いてくるはずです。
相手の話をイメージしながら聞くだけでも質問は出やすくなるので、ぜひ試してみてください。
2つ目のコツは「連想ゲーム」です。
1つのキーワードから、連想ゲームのように別のキーワードを導き出して話題をつなぎます。
たとえば「今年の夏は沖縄に行きました」と相手が話したとします。
ここから「沖縄」というワードをピックアップしてみましょう。
「沖縄」というワードから、どんな言葉が思い浮かぶでしょうか?
・海
・温かい
・南国
・ソーキ蕎麦
他にも色々あると思いますが、「沖縄」というワードから「海」の話→「マリンスポーツ」の話につなげるということもできますし、
ソーキ蕎麦の話から、ご当地グルメの話につなげることもできます。
「雑談や会話が苦手」という人こそ、「連想ゲーム」をする感覚で会話を楽しんでみましょう。
相手を心地よくさせる会話術とは?
「また会いたい」につながる会話ができる人は、相手に心地よく話をさせることができる人です。
そのために意識したいのは、以下の2点です。
①リアクションをしっかり取る
②褒める
リアクションについては、改めて説明するまでもないと思うので、ここでは省略しますね。
相手の話を「しっかり聞いていますよ」「受け止めていますよ」という意思表示がリアクションなのです。
二つめの「褒める」には、2つのポイントがあります。
・相手が頑張っていること
・相手がこだわっていること
相手がどんなバックグラウンドの持ち主なのか、どんなことを頑張っていて、どんなこだわりがあるのか……
相手が言われて嬉しい褒め言葉を使える人は上級者です。
そのためにも上記の2点を意識してみてください。褒め言葉は出し惜しみせず、どんどん使いましょう。
会話や雑談が苦手な人のための「また会いたい」と言われる会話術
コミュニケーションが苦手なことを「性格のせい」と感じている人もいるかもしれません。
しかし、会話はテクニックと場数で上達するものです。
そして、相手に「また会いたい」と思ってもらえる会話は、自分の意識と努力で間違いなく習得することができます。
私自身、結婚相談所を運営する中で、入会当初は異性とほとんど会話ができなかった会員さんが、何度もお見合いを経る中で、別人のように変わっていく姿をこの目で何度も見てきました。
コミュニケーション力は性格ではなく、自分次第で変えられるものです。
このブログでは今後もコミュニケーションに関する情報を発信していく予定です。ぜひ参考にしていただけると幸いです!