「不安が先立って行動できない」「すぐに不安になってしまう」
今回はそのような時の対処法について書きました。
すぐに不安になってしまう人の共通点
不安になってしまいがちな人には、以下のような特徴が見受けられます。
・人を信頼していない
・緊張しやすい
・白黒思考で物事を判断する
・人からの評価を気にする
・周りの意見を優先してしまいがち
・断ることが苦手
当てはまる項目が多かった方は、先を読み進めてみてください。
すぐ不安になってしまう人への処方箋①:人を信頼する
不安とは「脅威から身を守ろう」という意識の表れとも言えます。
不安になってしまうのは意識的にせよ、無意識にせよ「味方がいない」「周りはみんな敵だ」と思っているから。
つまり、心が常に戦闘モードになっていて、「身を守ろう」「攻撃に備えよう」という意識が働いてしまっているのです。
「困ったときに頼れる人がいる」
「私は1人ではない」
そう思っていれば、仮に上手くいかなくても「何とかなる」と思えるものです。
ちなみに『「すぐに不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(大嶋信頼著、すばる舎)という本には、以下のような面白い話が書かれていました。
他人への信頼感が強いのか弱いのかを確かめる簡単な方法が、「頭の中で”人間”をイメージする」というものです。
「”人間”をイメージしてください」と言われたとき、みなさんはどういうものが頭に浮かんできますか?
他人への信頼感が強い人の場合は、現実にいるような「リアルな人間」がしっかり頭の中に浮かんできます。
一方、信頼感の弱い人の場合は、リアルな人間の姿ではなく”別のもの”が浮かんできます。
『「すぐに不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(大嶋信頼著、すばる舎)
ちなみに私は、トイレのマークのような人の形のマークが思い浮かびました。
夫に聞いてみると「リアルな人間が思い浮かぶ」と言っていたので、まだまだ私は他者に対する信頼感が足りていないんだと思いました。自分自身の課題ですね。
もし、他者を信頼することが、まだまだできていないなら身近な範囲から信頼を広げていきましょう。
自分はどのステージにいるでしょうか?
2. 身近な存在(家族、友人、恋人など)を信じる
3. 他者を信じる
また、同時に「期待」を押しつけないことも大切です。
「信頼する」とは、自分の期待を押しつけることではありません。
他人に自分が望むように行動してもらうことや望む言葉を返してもらうのは、そもそもムリな話なのです。
ここでの「信頼」とは、相手も同じ人間で、優しい部分もあるし、弱い部分もあることを認め、そのうえで心を開いて相手と向かい合うことです。
自分以外の人を得体の知れない「敵」だと認識していると、それこそ人が怖くなるし、不安になるものです。
できるところから少しずつ信頼の輪を広げていきましょう。
すぐ不安になってしまう人への処方箋②:認められようとしない
一般的に人の評価を気にしがち、人から認められることを求めがちな人は不安になりやすい傾向があります。
他者の評価を自分の価値に結びつけると、常に人の顔色や評価を気にして生きることになります。
しかしながら、人からの評価というものは気まぐれ。その人の体験や主観、その時の気分などによって変わるもので絶対的なものではありません。
さらにいえば、相手の心の内は相手にしかわからず、どんなに想像したところで、真実は相手しかわからないのです。
不安になりがちな人は、相手の気持ちを推測し、しかもそれをネガティブに捉える癖があります。
想像の中で勝手に相手を悪者にしたり、被害者意識を持ったりしているのです。
しかし、考えても仕方ないことは悩まないこと。手放すこと。
相手には相手の人生があると理解すること。そして、自分らしく生きるために嫌われることを恐れないことです。
自分の評価軸は自分の中にブレずに持っておきましょう。
そして何より、ありのままの自分を肯定しましょう。
すぐ不安になってしまう人への処方箋③:白黒思考で物事を決めないこと
不安になってしまいがちな人はゼロか100で物事を判断してしまう人が多い。つまりは「完璧を求めすぎ」なのです。
・○○ができないとダメ
・敵か味方か
・好きか嫌いか
このような思考でいるとフットワークも重くなるし、何に対しても失敗を恐れるようになってしまいます。
「60%できればいい」
「完璧でなくていい」
「バランスのとれた考え方をしよう」
物事についつい白黒つけてしまいがちな人は、この言葉を合い言葉にしてみてください。
成功か失敗という概念しかないと、成功以外はすべて失敗になってしまいます。
だから褒められなければ「認められなかった! 自分はダメなんだ」になるし、
相手に興味を持ってもらえなければ「自分が嫌われた! 否定された」と極端な判断を下してしまいます。
完璧でないものを失敗や“ダメなこと”と考えるから不安になるのです。
そうではなく、物事には中間があること。
一部が上手くいかなかったからといって、全てがダメではないことをどんなときも忘れないでいてください。
この思考の癖を意識して変えていくだけでも不安は和らぎますよ。
最後に:不安になりがちな人は言葉の力を有効活用しよう
不安になってしまうことは仕方ない。どんなに強そうに見える人でも、全く不安を感じていない人などいないと思います。
しかし、そこから抜け出せる人と抜け出せない人の違いは、自分や他者を信じられるかどうか、自分がコントロールできることだけに集中できるかどうかだと思います。
とはいえ、こうした思考をいきなり変えることは難しいかもしれません。
そんなときに意識したいのが「言葉を変える」ことです。言葉を変えることは今すぐにできます。
ネガティブな言葉がつい口癖になってしまっている人は、それが自己暗示のように自分の思考や行動を制限してしまっています。
・何とかなる
・大丈夫
・私は愛されている
・ツイてる
こうした言葉を積極的に口にしてみてください。
言葉は現実を創ります。言葉の力は侮れません。
幸せでポジティブな現実を呼び込みたいなら、前向きな言葉を使うことです。
肩の力を抜いて、言葉の力も上手に借りながら、まずは自分のできる小さなことから始めてみてください。